100日曼荼羅アート 59日目-小麦畑

☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【はらぺこのお月さま】
この本で出会ったうさぎたちは、”本の外からの旅人”を知らないという。
まめぴよは、やっと何かに気づいたようですが。。。
この本はいったい……?
【59日目】100日旅するまめぴよ 「はらぺこのお月さま」小麦畑
南の村
目を覚ますとそこは、南の村でした。
東の空にお日さまがのぼりはじめ、まめぴよは久しぶりに朝日を浴びていました。
まめぴよ「朝だ……。本の中の旅、やっといつもの感じになったみたい。」
小麦畑のほうでは、白うさぎたちと、お月さまがみえます。
今日は小麦の収穫中のようです。
まめぴよは、畑のほうへ行ってみることにしました。
小麦畑
まめぴよ「おはようございます。何かお手伝いできることありますか?」
白うさぎ「あぁ!きみは!祭りの広場にいた黄色い子だね!」
白うさぎ「助かるよ!そこの麦束をお月さまと一緒に、あっちの丘へ運んで干してくれるかい?」
まめぴよ「はい!」
まめぴよは、麦束をかつげるだけ抱えて、
たくさんの麦束をかついで丘へ向かっているお月さまを走って追いかけました。
まめぴよ「おはようございます、お月さま!」
お月さま「おや!おはよう。ひょっとして、私が倒れたときに腹ペコだと、白うさぎさんたちに伝えてくれた、ことりさんかな?」
まめぴよ「うん、そう。まめぴよ、だよ。」
お月さま「そうか、まめぴよ。昨日は、ありがとう!きみのひとことのおかげで、助かったよ。」
まめぴよ「元気になって良かったね!」
お月さま「おかげさまで!そのお礼に、白うさぎさんたちの各村を順に回ってお手伝いをさせていただこうと思って。」
まめぴよ「それはいいね!」
ふたりは、畑と丘をいったりきたり。
たくさんの麦束を丘へ運びました。

丘の上
たくさんの麦束を運んだお月さまとまめぴよは、
麦束を干すため、丘に広げはじめました。
お月さま「きみは、この世界のひとじゃないよね?」
まめぴよはドキッとしました。
まめぴよ「……お月さまは、本の外からの旅人、知っているの?」
お月さま「いちおう、月だからね。」
お月さまは、ニッコリと笑いました。
まめぴよ「この本の中のひとたちは、みんな本の外からの旅人にあったことがないはずだから、びっくりしちゃった。」
お月さま「うん、そうだよね。」
まめぴよ「お月さまは、どうして知っているの……?」
白うさぎ「おーい!そろそろ休憩しようか―!!」
白うさぎたちが、丘に登ってきました。
白うさぎ「さぁ、おつかれさま!たくさん運んでくれてありがとう!」
白うさぎ「とても助かったよ!!」
りんごのホットケーキ
南の村の白うさぎたちが休憩に持ってきてくれたのは
スライスされたリンゴの実が入ったアツアツのホットケーキでした。
まめぴよ「なんていい香りだろう!」
白うさぎ「この村では、リンゴも採れるのでここでは、良くリンゴを入れてるんだよ。」
白うさぎ「たっぷり焼いてきたよ!」
白うさぎ「さぁさぁ、熱いうちにめしあがれ!」
まめぴよ「わぁ、うれしい!!」
まめぴよは、お月さまの隣に腰をおろしました。
「いただきます!」
白うさぎたちの持ってきてくれたアツアツのホットケーキは、
焼けたリンゴのシャリシャリ感と、ほどよい酸味とが食欲をかきたてました。
ハチミツと練ったシナモンが混ぜ込まれ、リンゴとの相性も抜群でした。
まめぴよ「とっても美味しいね!」
お月さま「ほんとうに!こんなに美味しいものが食べられるなんて!」
まめぴよ「ホットケーキが好物になっちゃうね!」
お月さま「ほんとうに!」
まめぴよは緑の芝の上に足を延ばし、丘に吹く柔らかな風を感じながら、
南の村の白うさぎたちと共にホットケーキを楽しみました。
お月さまも、もぐもぐ、もぐもぐ美味しそうに食べていました。
お月さま「そうだ、まめぴよ、これをきみに。」
お月さまは、切り絵を差し出しました。
まめぴよ「どうして、お月さまが?」
お月さま「さぁ、どうしてだろう。さぁ、お進み。」
お月さまは、まめぴよの背中をポンと押しました。
まめぴよは、うん、とうなづき、切り絵を新しいページに貼りつけました。