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【90日目】100日旅するまめぴよ 「古事記-10」根の堅州国(ねのかたすくに)

100日投稿

100日曼荼羅アート 90日目-赤貝と蛤はまぐり

☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【古事記】
現存する日本最古の歴史書とされている書物。上・中・下の全3巻からなる。
和銅5年に太安万侶が編纂して、元明天皇へ献上された。
青空文庫・現代語訳 古事記
・・・そんな最古の書物に迷い込んだまめぴよは、どんな出会いをしていくのか……?
まめぴよは簡潔&アレンジしてしまった古事記を旅して進んでいきますので、ぜひ、現代語訳古事記の本自体を、お手に取ってみてくださいね!なるほども、残酷も、さまざまでたいへん興味深い内容でいっぱいです、ぜひ!


現代語古事記

【90日目】100日旅するまめぴよ 「古事記-10」根の堅州国かたすくに

まっくろこげ

目を覚ますと、そこは山の中でした。
目の前には、まっくろこげの岩があります。

岩に近づき、よくよく見て、びっくり!!
なんと、岩には、まっくろこげになっているオオナムチが、くっついていたのでした!!
まめぴよ「こんなことって……!!」

まめぴよが涙をぽろぽろ流していると、
そこへ、2神の女神が降りてきました。
まめぴよ「あなたがたは……?」
赤貝「わたくしは、赤貝の精霊となる神、蚶貝比売きさがきひひめ。」
蛤「わたくしは、蛤の精霊となる神、蛤貝比売うむぎひめ。」

2神が言うには、オオナムチの母親神様が神産巣日之命かむむすびのみことのものへ、オオナムチを生き返らせるようお願いやってきたので、貝の精霊が遣わされ、ここへ降りてきたとのことでした。

蚶貝比売は、貝を削った粉を集め、蛤貝比売は、それを貝の汁でとき、
ミルクのようにしてまっくろこげのオオナムチに塗りました。

すると、不思議なことにオオナムチは、
すっかりもとに戻り、生き返りました。

生き返ったオオナムチを見届けると、
貝の神は、そろって天へ帰っていきました。

大木

まめぴよ「よかった、オオナムチさん!」
オオナムチ「これはこれは、まめぴよさん!」
まめぴよ「もうすっかり、大丈夫ですか?」
オオナムチ「えぇ、私は元気です!さてさて、家に帰らねば。まめぴよさんにも、ぜひ一緒に。」
まめぴよ「はい。」
と、ふたりは森を歩きはじめました。

生き返ったオオナムチを見つけた八十神たちは、
ふたたびオオナムチを殺してやろうと、オオナムチに声を掛けました。

「おーい、オオナムチ。この前は悪かったな。さきほど、木の実を集めたカゴをひっくり返してしまったのだ。拾ってくれないか?」

と、カゴを投げ渡されました。

オオナムチ「あぁ、この木の実のことだね。」

と、オオナムチは、落ちている山積みの木の実をカゴへ入れ始めました。
まめぴよも、オオナムチを手伝って、木の実をひろってカゴに入れ始めました。

なんと、その木の実の落ちている場所は、
八十神たちが大木を切り倒し、それを裂いて、
真ん中にくさびを打ち、開いた真ん中であったのです。

ギギギっと音がしたかと思うと、
くさびを引き抜かれ、ものすごい勢いで、裂けた大木が左右から迫りました!!

その瞬間、まめぴよは、オオナムチに空へポイっと投げられ、

オオナムチ自身は、大木の裂け目に打ちつけられて
ぺっしゃんこになって死んでしまいました。

八十神たちは、がっはっは!と笑い去り、まめぴよだけが森に残りました。
まめぴよ「そんなぁ、オオナムチさーん!!」
まめぴよは、ぺっしゃんこのオオナムチの前で泣きました。

オオナムチの母神

まめぴよが泣いていると、
オオナムチの母神がオオナムチを探しにやってきて、
どうやったのかあっという間に、オオナムチを生き返らせて、言いました。
母神「おまえは、ここに居ては八十神たちに滅ぼされてしまう。紀伊の國の大屋毘古神おおやびこのかみのもとへ逃げなさい。」

オオナムチは、分かりましたと紀伊の國へ、まめぴよを連れて向かったところ、
オオナムチが生き返ったことを知った八十神たちがたくさんの矢を持って再び追ってきたので、
これは危ない!と、大屋毘古神は、オオナムチとまめぴよを、木の俣から逃がしました。

「この先の、根の堅州国かたすくにのスサノヲのもとへ参りなさい。きっといい考えを持っているはずだから。」
と言われました。
(※諸説ありますが、根の堅州国は、黄泉の国とも同じ世界と考えられています)

ということで、
オオナムチとまめぴよは、根の堅州国へ向かったのでした。

根の堅州国かたすくに

まめぴよ「スサノヲさんは、知っているよ!でも、いつの間に根の堅州国っていうところに住むようになったんだろう?」
オオナムチ「まめぴよは、会ったことがあるのだね。彼は、私の6代先の祖にあたるお方なのだよ。」
まめぴよ「そうだったんだ!オオナムチさんは、スサノヲさんの孫の孫の孫の……。」

まめぴよは、再びスサノヲに会えるかと思うと少しウキウキしましたが、
あちこち逃げ回ったので、次のページへ行く時間が来てしまいました。

オオナムチ「あぶないところを付き合わせてしまって、悪かったね。しっかり進んでいくんだよ。」
まめぴよ「はい、ありがとうございます。どうかオオナムチさんもお気をつけて。」
オオナムチ「また、会おう!」
まめぴよは、オオナムチから切り絵を受け取り、新しいページに貼りつけました。

まめぴよと別れたあと、オオナムチはスサノヲの御殿へ向かいます。。。

 オオナムチは、スサノヲの御殿へ参りました。
そこへ、スサノヲの娘、スセリ姫が出てきて、両神は互いにひとめぼれをしてしまいました。そして、スセリ姫は「たいへん立派な神様が参りました。」と父親のスサノヲへ伝えました。
 すると、スサノヲは、オオナムチに蛇がたむろする室に寝るよう命じます。そこへ、こっそ、スセリ姫が「蛇があなたを襲い祖王になったら、この細長い薄を3度ふり追い払ってください。」と、布を渡しました。オオナムチは、その布のおかげで、無事一晩過ごすことができました。
 次の日、スサノヲは、オオナムチに、ムカデと蜂のたむろする室に寝るよう命じます。そこへ、昨晩とおなじくスセリ姫から布を渡され、同じように言われました。オオナムチは、その布のおかげで、無事一晩過ごすことができました。
 そしてまた、次の日、鳴鏑なりかぶら(射ると大きな音を発して飛ぶ矢)を広いのに打ち上げると、それを取って来いと命じました。オオナムチが野に入ると、野に火を放ち、野は炎に包まれ、オオナムチは、このままでは焼け死んでしまうと思いましたが、足もとから声がしました。「内はほらほら、外はすぶすぶ」
その意味を理解したオオナムチは、足もとを踏みつけて、地中から現れた穴の中に隠れこみ、炎が過ぎるのを待ちました。そして、ネズミが鳴鏑なりかぶらをくわえて、オオナムチの前にやってきました。スサノヲもスセリ姫も、オオナムチが焼け死んだと思いましたが、オオナムチは鳴鏑なりかぶらを持って現れたのでした。
 続いて、スサノヲは、今度は自分の頭の中にいるシラミをとるよう命じました。しかし、頭の中にいたのは、大量のムカデでした。そこで、スセリ姫は、むくの実と赤土の入った袋をオオナムチに手渡しました。オオナムチは、その実をプチっと食い破り土と共にはき出し、虫を取っているように見せかけました。スサノヲは、オオナムチに感心し、しまいには眠ってしまいました。
 そこで、スサノヲの髪の毛を御殿の柱に縛り付けると、大きな石で入り口をふさぎ、スサノヲの大刀弓矢、スセリ姫を背負って逃げました。そのときにスセリ姫の抱えていた大変美しい琴が、木に触れて大変大きな音がたちました。
 スサノヲは目を覚ましましたが、髪を解いている間に、遠くへ逃げました。黄泉の比良坂まで後を追ってきたスサノヲは、遠くに見える両神に向かって言ったのでした。
「おまえの持っている太刀弓矢で八十神たちを追い払い、我が娘スセリ姫を正妻とし、おまえは、大国主命おおくにぬしのみことと名乗り、宮柱を太く立て、大空に高くそびえる立派な宮殿を建てて住めよ、この野郎め!」

(切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)

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