100日曼荼羅アート 38日目-地図
☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【星の王子さま】
フランスの作家であり飛空士でもあったサン=テグジュペリによって書かれた物語。
砂漠に不時着した飛空士が、宇宙のどこかの星からやってきた小さな王子さまと出会います。
(登場するキャラクターは、ななのアレンジも結構加わっておりますので、ぜひ原作の『星の王子さま』のストーリーも読んで楽しんでみてくださいね!)
【39日目】100日旅するまめぴよ 「星の王子さま-7」地理学者
地理学者
この日も、まめぴよは渡り鳥の繋がれたブランコに座って目を覚ましました。
目の前に現れた星は、この本に来て訪れた星の中で、いちばん大きな星でした。
その星では、年老いた男が大きな本を開いて、何やら書き込んでいました。
男はまめぴよに気づいて言いました。
男「おぉ!探検家のお出ましか!!」
まめぴよ「こんにちは。探検家では無いですが、本の世界を旅をしています。」
男「それは、すばらしい!」
まめぴよ「ずいぶんと大きな本を書いているのですね。」
男「海や川、街や山、砂漠がどこにあるかを記録しているのだよ。私は地理学者だ。」
まめぴよ「この星で、海が見られるのですか?」
男「それは、わからんね。」
まめぴよ「えぇと…、地理学者さんは、地理を記録しているのではないのですか?」
男「海や川、街や山を数えるのは、探検家の仕事だ。私の仕事ではない。地理学者は重大な立場に居るので、ぶらぶら歩きまわるわけにはいかんのだよ。」
まめぴよ「…そういうものなのですか。」
男「そう!そういうものなのだ。」
記録するもの
男「ところで君はどこから来たんだね?君の星のことを教えてくれ。」
まめぴよ「えぇと、わたしは本の外から来たんですが…」
男「君は本の外からの旅人か。本の外のことなど、記録せん。」
まめぴよ「…なぜですか?」
男「地理学の本は、あらゆる本の中で、もっとも確かなものだ。私たち地理学者は、永遠不変のものしをしるすのだよ。」
まめぴよ「本の外は、確かなものではないの…?」
男「そりゃあ、そうだろう。本の外は不確かな世界なのだ。」
まめぴよ「不確かな世界だなんて……」
男「だから君は、本の世界に来たのではないのかね?」
まめぴよは、自分の生きていた本の外の世界を思い返しました。
次の星
男「不確かな世界について考え込んでいても仕方なかろう。旅人であれば旅人らしく、旅に出よ。」
「……はい。」
まめぴよは、コクリとうなずきました。
男「評判のいい星がある。そこへ行くといい。」
男は、切り絵を手渡してくれました。
まめぴよは、切り絵を受け取り、黒い本に貼りつけました。