100日曼荼羅アート 16日目-山茶花
☆現在まめぴよが迷い込んでいる物語
【西遊記】
仙石が石卵から生まれた石ザルは、サルの王になる。
石ザルは、仙術を学ぶため仙人にに弟子入りし孫悟空という名を授かります。天界で大暴れし、如来の五本の指が変じた五行山に封じられます。
それから500年。如来は、下界の乱れを案じ”三蔵の真経”を立派な僧に託すことを決め、如来の命を受けた観音菩薩は取経にふさわしい人物、玄奘を見つけ出します。”三蔵の真経”を授かりに行くことから、玄奘は三蔵と名乗り、天竺をめざして西へ旅立ちました。
【16日目】100日旅するまめぴよ 「西遊記-4」蓮花洞
蓮華洞
目を覚ますと、まめぴよは大きな山への入り口に立っていました。
「この先に進めってことかな…」
まめぴよは、あたりに妖怪がいないことを確認し、山へ入っていきました。
しばらく行くと、豪華な門が現れました。
門の奥は、洞窟になっているようです。
まめぴよは門を見上げました。
「ようこそ蓮花洞へ」
突然声がして、門の下に一人の着飾った少女が立っていました。
少女は一礼すると、言いました
「まめぴよさま、お待ち申し上げておりました。中へ、お入りください。」
まめぴよも一礼を返し、門をくぐりふたりに着いていきました。
広間
まめぴよは、広間の大きなまるいテーブルに案内され、お茶を出されました。
お茶は、薬草のような変わったにおいを放っていました。
「こちらで、おまちください」
というと、少女は奥へ行ってしまいました。
「…よく分からないけれど。よかった。安全なところ、かな。」
まめぴよは、においの強いものが苦手なので、お茶には口をつけませんでした。
「これはこれは、まめぴよどの。」
「お待たせいたした。」
ふたりの大男が現れました。ふたりは、この山をおさめる兄弟とのことでした。
「はじめまして、お招きありがとうございます。」
まめぴよは丁寧にお辞儀をして、尋ねました
「…あなたがたも、悟空さんから自分のことを?」
兄「なにィ?あのサル野郎…あ、いやいや、そう、そういうことですよ!」
弟「兄者は口が悪くてね、気にせずいてくださいよ。」
まめぴよ「あ…はい…。はは…」
まめぴよは、愛想笑いをしました。
必要なもの
兄「この茶、うまいでしょう?私、この茶が大好きでしてね。」
兄のほうは、くさいお茶をガブガブと飲んでいました。
弟「ところで、あなたの特別な本、見せていただけませんかね?」
まめぴよ「え?本を、ですか?」
兄「そうそう、特別な本を、ぜひ一度、拝見したいと思っていまして。」
弟「なにせ、本の外から来る旅人に会える機会は、そうないものですから。」
まめぴよは、不思議に思いながらも、カバンから黒い本を取り出しました。
まめぴよ「この本です。この本のこと、何かご存じでしたら教えてほしいのですが…」
兄「ほほぅ…これがウワサの特別な本か。」
ふたりは本をのぞき込みました。
そして、弟のほうがヒラリと切り絵を取り出しました。
弟「確か、その本にはコレが必要とか…?ね?まめぴよさん。」
まめぴよ「はい!そうなんです!」
「よかった、無事に次のページへ行ける!」
と、思った瞬間に、ひゅぅっと音がして、視界が赤色に包まれました。