100日曼荼羅アート 13日目-サクラ
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【13日目】100日旅するまめぴよ
目を覚ます
まめぴよは、目を開けました。
頭がぼんやりしています。
本から出るって、ページを進むときより、眠気が強いのかな。。。
「…ここは?」
まめぴよは、大きな桜の木の下に寝転がっていました。
柔らかな風が吹き、桜の花びらがヒラリヒラリと落ちてきます。
「ネコのくれたサクラのこんぺいとう、思い出しちゃうな。」
怪しい声
「ケッケッケ、うまそうなニオイがするぞ。。。」
岩かげから、背筋のゾッとする声を聞いたまめぴよは、
飛び起きると、全速力で走り出しました。
「なんか、やばい感じする!!」
チラリとふりかえると、何かがあとを追いかけてきます。
「いやだ!なにあれ!!」
まめぴよは必死に走りつづけました。
「ここどこ?まだ本の中?「青い鳥」のお話に、あんな怪しいセリフ言うキャラクターって出てきたっけ??」
新しい景色
今まで歩いてきた「青い鳥」の世界とは、まったく景色が違います。
見慣れぬ景色と思いながらもまめぴよは、とにかく走り続けました。
もう走れない…、とうしろを振り返ると、諦めたのでしょうか、何も追ってきていません。
「あぁ、よかった。助かった。。。」
まめぴよは、へたへたと腰を下ろしました。
「おまえ、よく走るねぇ。」
頭上から声がしました。
「あいつらは片付けといたから安心しな。」
見上げると、小さな雲の上に、あたまに緊箍児(きんこじ)をつけた、立派な服装のサルが笑っていました。
「そ、孫悟空??」
新たな本
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☆現在まめぴよが迷い込んでいる物語
【西遊記】
仙石が石卵から生まれた石ザルは、サルの王になる。
石ザルは、仙術を学ぶため仙人にに弟子入りし孫悟空という名を授かります。天界で大暴れし、如来の五本の指が変じた五行山に封じられます。
それから500年。如来は、下界の乱れを案じ”三蔵の真経”を立派な僧に託すことを決め、如来の命を受けた観音菩薩は取経にふさわしい人物、玄奘を見つけ出します。”三蔵の真経”を授かりに行くことから、玄奘は三蔵と名乗り、天竺をめざして西へ旅立ちました。
サル「そう、オレ様が、斉天大聖(せいてんたいせい)・孫悟空だ!おまえ、よく分かったな!」
サルは大きな声で笑いました。
まめぴよ「もちろんだよ、うちの本棚に西遊記あるもの!何度も読んだよ!」
西遊記「それなら、話が早いな。おまえ、こんなとこ一人でうろついてたら妖怪に食われちまうぞ。」
まめぴよ「ちゃんと最後のページにたどり着いて、本から出られたはずなのに…、今度は西遊記の中に居るってこと…?」
孫悟空「どこの本から来たか知らねぇが、そりゃ、”その本”から出ただけだろ?」
確かに。まめぴよは、”この本から出られる”と、言われただけでした。
「どうしよう…。」
まめぴよは、泣き出しました。
孫悟空「おいおい、泣くなよ。お前は、自分でこの世界に来たんだろ!」
まめぴよ「そんなの知らないよ。どうしたらいいの。」
孫悟空「ほら、これ食いな。」
悟空は、金色の桃を出し差し出しました。
まめぴよは、うなずき、大粒の涙を流しながら桃にかぶりつきました。
とてもみずみずしく、あまく、それはもう香りのよい桃でした。
「…おいしい。」
孫悟空「おまえ、名前は?」
まめぴよ「…まめぴよ。」
孫悟空「よし、まめぴよ。とりあえず、この辺は危険だから、早くこれ使いな。」
悟空は、まめぴよに切り絵を渡してくれました。
孫悟空「次のページで、猪八戒と沙悟浄を探せ。」
まめぴよは、うなずき、切り絵を本に貼りつけました。
(お花の切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)
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