【18日目】100日旅するまめぴよ 「西遊記-6」紅葫蘆2

100日曼荼羅アート 18日目-椿

☆現在まめぴよが迷い込んでいる物語
【西遊記】
仙石が石卵から生まれた石ザルは、サルの王になる。
石ザルは、仙術を学ぶため仙人にに弟子入りし孫悟空という名を授かります。天界で大暴れし、如来の五本の指が変じた五行山に封じられます。
それから500年。如来は、下界の乱れを案じ”三蔵の真経”を立派な僧に託すことを決め、如来の命を受けた観音菩薩は取経にふさわしい人物、玄奘を見つけ出します。”三蔵の真経”を授かりに行くことから、玄奘は三蔵と名乗り、天竺をめざして西へ旅立ちました。

【18日目】100日旅するまめぴよ 「西遊記-6」紅葫蘆(べにひさご)2

進まないページ

目を覚ますと、そこは再び蓮花洞の広間でした。
「あれ、ページが進んでいない…?」

すると、奥から話声が聞こえてきました。
「見つかったら大変だ…!」
まめぴよは、広間に並んでいた大きなツボの後ろに隠れました。

話し声は、金角銀角の手下の妖怪でした。
「いいにおい漂ってんなぁ」
「紅葫蘆からか…?」
そっとのぞくと、広間のテーブルには、まだ紅葫蘆がありました。
「悟空…。」

湯を沸かせ

そこへ、金角銀角がやってきました。
銀角「まめぴよ酒がいい感じに仕上がってるようだなぁ!」
金角「ずいぶんと、うまそうなにおいが溢れてるじゃねぇか。」
まめぴよは、ビクリとしました。においは、紅葫蘆からではなく、ツボの後ろに隠れているまめぴよ自身からのにおいでしょう。
金角「今朝は冷えるから、まめぴよ酒はアツカンにでもしてやるか。」
銀角「それはいい考えだ!おいお前ら、湯を沸かせ。」
金角「いいか、せっかくの香りが飛ぶからな、フタはあけるんじゃないぞ!」
銀角「できあがったら、上にもってこい。」

「へい!」
手下の妖怪たちは、火をおこし始めました。

「どうしよう、悟空がまだ中に居るのに。紅葫蘆が熱湯につけられてしまう!」

広間のテーブル

紅葫蘆は、広間のテーブルに置いてありました。
手下の妖怪たちは、湯を沸かしたり、何やら調理をしているようです。

そっとテーブルに近寄って紅葫蘆を奪い取ることができれば、悟空を救い出せそうです。

しかし、2匹の妖怪は、ちょろちょろと行ったり来たり、なかなか二人同時にテーブルに背を向けることがありません。

まめぴよはタイミングを待ちました。

チャンス

しばらく様子をうかがっていると、1匹の妖怪が、料理を持って、2階へ上がっていきました。残るはあと1匹です。

鍋のフタがガタガタと音をたてはじめました。
妖怪「湯が沸いてきたなぁ…」
妖怪が背を向け鍋に向かいはじめた瞬間、まめぴよは広間のテーブルへそっと走りました。

そして、紅葫蘆をつかみ取りました。
「やった!」
そして、またツボの後ろに戻ろうと、振り返ったその時でした

「おまえ、誰だ?」

2階へ向かった妖怪が戻ってきたところでした。

「おまえ、ものすごくウマそうなにおい、してんなぁ。」

まめぴよは、恐ろしさのあまり、足が固まってしまいました。

フタ

鍋を見に行った、もう1匹の妖怪にも気づかれてしまいました。
「おまえ!その酒をどうするつもりだ!」

まめぴよは、ハッとして、手にした紅葫蘆に目をやりました。
そして、急いでお札をはがし、フタを開けました!

すると、小虫に化けていた悟空は、紅葫蘆の口からプ~ンと飛び出し、元の大きさに戻ると、耳から取り出した如意棒を大きくして、ブンッとひとふりさせると、2匹の妖怪のあたまをポカリ、ポカリ。2匹の妖怪は、声を出す間もなく倒れてしまいました。

悟空「さ、まめぴよ!金角銀角に見つかる前にここを出るぞ!」
悟空が口を指二本でヒュヒュっとさすると、どこからともなく筋斗雲が現れました。悟空はまめぴよを抱えると、筋斗雲に飛び乗り、蓮花洞を出てゆきました。

池のほとり

悟空とまめぴよは、静かな池のほとりまで飛んできました。
悟空「このあたりは安全だ。妖怪のニオイもしないな。」
まめぴよ「ニオイでわかるの?」
悟空「そりゃ、妖怪はにおうぜ。強ければ強いほど、においが遠くまで届くんだ。」
まめぴよ「そういうものなんだ…。」
悟空は、抱えていたまめぴよを地面におろしました。

悟空「お前、ちゃんと次のページに進まなかったろ。」
悟空はムッとした顔でまめぴよを見つめました。
まめぴよ「切り絵、ちゃんと貼ったのに。どうして、進まなかったんだろう?」
まめぴよは、本を取り出しページをめくりました。
悟空「その本は、お前と繋がってる。次のページに行きたくない気持ちが強かったから、進めなかったんだろうな。」
まめぴよ「…悟空が出れなくなっちゃったの自分のせいだし。心配だったから。」
悟空「お前、本の外から来たんだから、ちゃんと前に進んで、この本から出ること考えなきゃいかんだろ。」
まめぴよ「…ごめんなさい。」
悟空「けど、お前がいなかったら、あやうく蒸し猿にされるところだった。ありがとな、まめぴよ。」
悟空は笑いました。
悟空「しっかし、本の世界に入ってきたのに、ページが進まないくらい、他人のこと考えるなんて。ホント、おかしなやつだぜ。」

悟空は、切り絵を取り出しました。
悟空「まめぴよ、本の外から来た旅人なら、ちゃんと前に進め。自分の目的のために。」
まめぴよは、うなずきました。
まめぴよ「…また、会えるかな?」

悟空は、ニヤリと笑うと、
本のページに、そっと切り絵を置きました。

(お花の切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)

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