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【96日目】100日旅するまめぴよ 「古事記-16」瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)

100日投稿

100日曼荼羅アート 96日目-サクラ

☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【古事記】
現存する日本最古の歴史書とされている書物。上・中・下の全3巻からなる。
和銅5年に太安万侶が編纂して、元明天皇へ献上された。
青空文庫・現代語訳 古事記
・・・そんな最古の書物に迷い込んだまめぴよは、どんな出会いをしていくのか……?
まめぴよはアレンジ&簡潔にしてしまった古事記を旅して進んでいきますので、ぜひ、現代語訳古事記の本自体を、お手に取ってみてくださいね!なるほども、残酷も、さまざまでたいへん興味深い内容でいっぱいです、ぜひ!


現代語古事記

【96日目】100日旅するまめぴよ 「古事記-16」瓊瓊杵尊ににぎのみこと

孤独な旅

目を覚ますと、そこは景色の良い岬でした。
青空をカモメが流れるように飛び、白い雲が流れていきます。

まめぴよ「だいぶ、ページ進んだかな。古事記は、どこまで続くんだろう……?」
まめぴよは、岬に腰をおろし、特別な黒い本を取り出しました。
特別な黒い本は、たくさんの切り絵でだいぶいっぱいになっていました。
まめぴよ「切り絵を貼れるページ、あと少ししか残っていないみたい。」

と、突然に、声をかけられました。
男「おい、そこの者、ここの土地の者か?」
まめぴよ「いえ、さきほど、ここに着いたところです。」

ニニギ「おぬしもよそ者であるか。我は、瓊瓊杵尊ににぎのみこと(ニニギ)、天照大神の孫神である。おぬしは、何者じゃ?」
まめぴよ「わたしは、本の外から参りました、まめぴよです。」

ニニギ「なるほど、本の外からの旅人とやらか。我と、おぬしと似たもの同士よな。」
とため息をつきました。
まめぴよ「似たもの……?」
まめぴよは首をかしげました。

ニニギ「わたしは、従者と共に天降ったわけだが、見知らぬ地に降りたち、毎日孤独を抱え過ごしておるところ。おぬしも孤独と共に旅をしておろう?」

まめぴよ「旅はひとりなんですけれど……、本のなかで出会ったひとたちや、神さまたちとも、たくさんお話をしたり、いっしょに笑ったりして、孤独というほど孤独でない、そんな気持ちです。」
ニニギ「そういうものか?」
まめぴよ「本での出会いでは、一緒に語り笑い、たいせつな出会いだったから、互いに忘れずいられる。たとえ、また会えることがなくても、遠く離れていても、ずっとずっと、大切なともだちなんだって思えるんです。」

ニニギ「そうか、まめぴよは、いい出会いを重ねてきておるのだな。」
まめぴよ「実は、最初は、旅がつらかったし、早く元の世界に帰りたかった。寂しくて泣いてばかりもいました。けれど、命を落としそうなくらい恐いことや、つらいことがあっても、そのぶん、いや、それ以上に応援してくれる人たちが居てくれてるんです。長い旅のなかで、やっと最近、そのことを理解できてきたように思っています。」

ニニギは、
ウンウンうなずきました。

ニニギ「よし、良い話を聞けた!我も、この地上にて良い出会いをしてゆこうぞ!」
まめぴよ「はい、ぜひです!」
ニニギ「まずは、おぬしに出会えたことに感謝じゃ!」
ニニギは急に元気になった様子でした。

木花之佐久夜毘売このはなさくやひめ

そこへ、ふたりのいる岬に、美しい姫が現れました。

サクヤヒメ「もしか、本の外からの旅人は、あなたかしら?」
まめぴよ「はい、そうです。」
サクヤビメ「わたくしは、木花之佐久夜毘売このはなさくやひめ。この笠沙の岬に現る、黄色い衣の旅人に、こちらを渡すと吉兆あり。その者は、本の外からの旅人。との占いがでて、お持ち致したしだいでございます。」

そういうと、サクヤヒメは切り絵をまめぴよに差し出しました。
まめぴよ「わぁ。ありがとうございます。」
まめぴよは、切り絵を受け取りました。

ニニギ「なんと美しい姫君だ。まめぴよのおかげで、大変うるわしい姫と出会うことができたぞ!」

ニニギはまめぴよを押しのけて言いました。
ニニギ「あたなは、どこの御子神か?」
サクヤヒメ「わたくしは、山の神、大山祇命おおやまつみのみことの娘でございます。」
ニニギ「山の神!それは、よいな!私はあなたと結婚しようと思うが、どうか?」
サクヤヒメ「父上に、了承を得ませんと……。」

まめぴよ「・・・なんという勢いのプロポーズだ。」
まめぴよは、この会話に目をぱちくりさせました。

そして、昔に読んだ古事記の有名なエピソードを、ハッと思い出しました!
このままでは、大変なことになると思い、ニニギに伝えようとしました。
まめぴよ「ニニギさん!ひとつ心配なことが!山の神様のお気持ちは、すべてお受け入れ・・・」
ニニギ「心配無用じゃ!!では、まめぴよよ、善は急げだ!我は大山祇命のもとへ参る。達者でな!」
と、まめぴよの言葉の途中で、ニニギとサクヤヒメは、去っていきました。

まめぴよ「せっかちさんなのかな。ニニギさん。。。」
ニニギのことが心配になりながらも、
まめぴよは、サクヤヒメからもらった切り絵を新しいページに貼りつけました。

 ニニギは、大山祇命のもとへ参って、サクヤヒメとの結婚を申し込みに行きました。

すると、大山祇命は大変よろこんで結婚に賛成し、サクヤヒメと、サクヤヒメの姉のイワナガヒメを添えて、たくさんの宝物と共に送り出しました。
 ニニギは、姉のイワナガヒメが容姿が恐ろしくみにくかったので、ひとめみるなり親元へ送り返してしまいました。すると、大山祇命はイワナガヒメを返されたことを大変恥じて、つぶやきました。「2神の娘を並べて送ったには大変な意味があった。イワナガヒメには、天の神の御子みこの御寿命が岩のように永く続くこと、またサクヤヒメには、花の咲くように華やかに栄えることを、祈りを込めてあったのだ。天の神の御子の御寿命は、木の花のようにもろくおいでなさることでしょう。」
 こういう次第で、神の命の永遠性が失われ、それから代々に渡り神の御子に寿命が与えられることとなりました。

(切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)

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