【79日目】100日旅するまめぴよ 「ゆずいなり-8」ゆずいなり

100日曼荼羅アート 79日目-ゆず

☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【ゆずいなり】
ゆずという名の神使のキツネが、ある村におりたったときのおはなし。
・・・まめぴよの作りかけた未完成の絵本の世界のようですが…。

【79日目】100日旅するまめぴよ 「ゆずいなり-8」ゆずいなり

変わらぬ景色

特別な本に切り絵を貼りつけたまめぴよでしたが、
景色は変わりません。

目の前には、まだ一心に祈るゆずがいます。
まめぴよも、ふたたび、祈りました。

すると、



  ぽてん! ぽてん!!

ゆず「痛ぁ!」
まめぴよ「いたた!!」

大きく実ったゆずの実が落ちてきたのでした。

ふたりが上をみあげると、拝殿の横に生えているゆずの木には
黄金色に輝くゆずの実がたわわに実っていました。

ゆず「そうか、そういうことなんだ、まめぴよ!!」
まめぴよ「うん、そういうことだ!」

ゆずと、まめぴよは、急いで拝殿に上がりました。

ゆずいなり

黄金色に育った、たくさんのゆずの実と、
村人たちがお参りでお供えした油揚げと、
秋祭りの米俵やお供えものを持ち出して、
ゆずとまめぴよは火をおこし始めました。

 ゆずの実しぼって めしに混ぜ
 ゆず皮きざんで 合わせたら
 あまぁく炊いた あぶらげに
 めしも願いも包みましょう

ゆずとまめぴよは、歌をうたいながら、
それはそれは、たくさんのいなりずしを作りあげました。

まめぴよ「すっごいたくさん作れたね!!」
ゆず「これでみんな元気になれるよ!!早く届けよう!」

と、よろこぶゆずの姿が、うっすら透き通って見えました。

まめぴよ「ゆず、なんだか、からだが透き通って見えるみたいな……?」
ゆず「たぶん、地上に居られる時間が、あと、すこしなのかな。はやく届けに行かなくちゃ!」

まめぴよ「とにかく、はやく笹に包むね!」
ゆず「蔵から、カゴを取ってくるよ!」

そんな、ふたりの耳に、
遠くのお寺から鳴り響く除夜の鐘が聞こえてきました。

3つめの約束

鐘の音につられて、まめぴよは、外をのぞいてびっくり!!
いちめんすっかり雪景色です。
満月の月が、しずかに輝いていました。

ゆず「たいへんだ!除夜の鐘が鳴りだした!!」
あわてて、ゆずがカゴを抱えて蔵から戻ってきました。

ゆず「こんなに深く雪がつもったんじゃ、この山から村の家々に着くまでにからだが消えちゃう。」
まめぴよ「でも、ふたりでなら、きっと、間に合うよ!はやく、カゴに詰めよう!!」

ゆずは、少し考え込み、言いました。
ゆず「まめぴよは、長い時間、ここには居られないでしょう?」
まめぴよ「どういうこと?いっしょに届けに行くよ!!」
ゆず「さっき、満月のお月さまから、まめぴよのことを話されたんだ。」
まめぴよ「え?お月さまが?」

ゆず「ぼくは、だいじょうぶ。飛んで届けに行くよ。」
まめぴよ「そんなことしたら、神さまとの3つめの約束、破ることになっちゃうんじゃ……?」
ゆず「ぼくの決めたこと、さいごまでやり遂げるには、その方法しかないんだ。」

まめぴよ「そんな!決めたこと、いっしょにやり遂げるよ!!」
ゆず「まめぴよ、どうもありがとう。これ、うけとって。」
ゆずは、大きく実った月のように輝くゆずの実を
まめぴよに差し出しました。

その差し出された実を受け取ったとたん、
ゆずの実は輝きだし、まめぴよは光に包まれてしまいました。

(切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)

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