100日曼荼羅アート 81日目-オノゴロ島
現代語古事記
☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【古事記】
現存する日本最古の歴史書とされている書物。上・中・下の全3巻からなる。
和銅5年に太安万侶が編纂して、元明天皇へ献上された。
(青空文庫・現代語訳 古事記)
・・・そんな最古の書物に迷い込んだまめぴよは、どんな出会いをしていくのか……?
【82日目】100日旅するまめぴよ 「古事記-2」国生み
雲の上
フワフワとする雲に包まれた状態で、まめぴよは目を覚ましました。
近くから話し声が聞こえてきます。
まめぴよは、雲をかき分けて、となりをのぞいて見ました。
そこには、大きな男性と大きな女性がふたりそろって、立派な矛を持ち立っていました。
まめぴよの気配を感じ、ふたりは振り向きました。
男性「おや?キミは……?」
まめぴよ「あ、おじゃましてすみません。」
女性「あら、ちいさなことりさん。こちらに、いらっしゃいな。」
イナザギノミコトとイザナミノミコト
男性「わたしは、イザナギノミコト。そして、こちらがイザナミノミコトだ。」
まめぴよ「まめぴよと申します。」
まめぴよは、大きく神々しいふたりを見上げました。
イザナギ「これから、天の神の仰せにより、この漂つている国を整え、作り固めるところであるのだ。」
イザナミ「あなたも、ごらんになられませ。」
まめぴよ「はい、ありがとうございます。」
イザナミとイザナギは、
ふたりで立派な矛を構えると、雲の下の世界へ矛をのばしました。
2柱の神は、矛を泥まじりの海の中に突き刺し、かきまぜます。
すると、海が、音を立てて混ざり始めました。
コオロ・・・コオロ・・・・・・
まめぴよ「海って、変わった音をたてて混ざるんだなぁ……。」
じゅうぶんに混ぜたあと、2柱の神は、矛を海水から引き上げました。
そして、その矛からしたたり落ちた海水が固まり、
積もり積もってひとつの島ができあがりました。
これが、オノゴロ島です。
まめぴよ「わぁ、すごい、島になっちゃった!」
イザナギ「よし、イザナミ!あの島に、大きな柱を立て、御殿をたてよう!」
国生み
イザナギ「まめぴよよ、よくぞを見守ってくれた。礼に、こちらを。」
イザナギは、切り絵を差し出しました。
まめぴよ「イザナギさま、どうもありがとうございます。」
まめぴよは、切り絵を受け取りました。
イザナギは立ち上がり、言いました。
イザナギ「それでは、イザナミよ。あの島へ降り立ち、国生みにまいろうか。」
イザナミ「はい、ただいま。」
イザナミは、まめぴよへ近寄ると、サッサッと両肩を榊の枝ではらってくれました。
イザナミ「まめぴよどのは、お気をつけて旅をお進みくださいませね。」
まめぴよ「はい、ありがとうございます。」
2柱が、降り立つ姿を見送ると、
まめぴよは、特別な本へ切り絵を貼りつけました。