100日曼荼羅アート 56日目-天の川のミルク
☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【はらぺこのお月さま】
この本で出会ったうさぎたちは、”本の外からの旅人”を知らないという。
まめぴよは、まだ、この本のタイトルも分かっていません。
この本はいったい……?
【56日目】100日旅するまめぴよ 「はらぺこのお月さま」天の川へ
大きな流れ星
ムー「びっくりしたなぁ!ずいぶんと、大きなのが降ってきたね!」
ヌー「ほんと!まめぴよ、だいじょうぶ??」
まめぴよ「あ、う、うん。」
(あれ、また寝おきみたいな感覚…?)
まめぴよ「そうだ!!本は無事??」と、ゴンドラの床に投げ出された特別な本を見てみると、
また一枚、貼った覚えのない新しい切り絵が増えていました。
まめぴよ「切り絵、また増えてる……。」
ムー「今回のやつは、まめぴよの本に降ってきた流れ星だからね、まめぴよのものだな。」
ヌー「ね、まめぴよ、食べてごらんよ!」
まめぴよは本の上に転がっていた、まんまるの”流れ星”を拾いあげました。
まんまるな外側はすりガラスのようで、
中の色はオーロラのように、さまざまな色が流れ変化します。
まめぴよ「とってもきれいだね。……これって、どうやって食べるの?」
ムー「ひとくちでパクっと食べるんだよ、外側は硬いけど、中が柔らかくて蜜がこぼれちゃうからね!」
ぱくっと口に入れてかみ砕いてみると、
外側は寒天と砂糖でできお菓子のようにシャリシャリとして、
中はプルっととろけるようなみずみずしい食感で、
さまざまなフルーツを混ぜ合わせたような爽やかな香りがしました。
まめぴよ「ながれ星、初めて食べた。とっても美味しいんだね。」
ヌー「ながれ星は、色によって味わいが違うの。まめぴよのはミックスだったね!」
ムー「ミックスのうまいよなぁ。また降ってこないかなぁ。」
ムーは空を見上げました。
そして、あれやこれやと、おしゃべりをしているうちに、山頂へ到着しました。
天の川へ
ムー「さぁ、ついた!さっそくミルクを汲もうか!!」
ムーとヌーは、天の川の近くまで行って、
ていねいにていねいに、ひしゃくでミルクを汲みました。
ふたりはワゴンで運んできたミルク缶を、ミルクでいっぱいにしました。
ほかの白うさぎたちも、
ていねいにていねいに、ミルクを汲んでいます。
ムー「たっぷり汲めたね!それじゃあ、とれたてミルクでカンパイしよう!」
ヌー「まめぴよも、天の川から汲んでごらんよ!」
そう言われ、まめぴよも、天の川から、そっとミルクを汲んでみました。
それは、まろやかに白く輝き、とても美しいものでした。
「それじゃあ、カンパイ!」
3人は、汲みたてのミルクをぐびぐび。
汲みたてミルクは、冷え冷えのキラキラでかくべつでした!
冷たい天の川のミルクは、ひんやりとのどを通ったあと、
体中にしみわたるようでした。
まめぴよ「こんなに美味しいミルクはじめてだ。」
ヌー「ね!元気が出たでしょう?」
ミルク缶のフタ
ムー「さぁ、そろそろ帰ろうか!まめぴよ、そこのミルク缶のフタ取ってくれる?」
まめぴよ「うん!……あ、ちょっと待って!こんなところに!」
ミルク缶のフタの内側を、ふたりにみせました。
なんと、切り絵が張り付いていたのです。
ムー「いつの間に、そんなものが張り付いてたんだ??」
ムーは切り絵をはがし取り、まめぴよに渡しました。
まめぴよ「そのページにいる誰かが持っていたりもするんだけど、突然現れたりもするんだ、この切り絵。。。」
ムー「なるほど、まめぴよは不思議な旅をしてるんだねぇ。」
ヌー「それじゃあ、この切り絵を貼ると、次へ進めるのね!まめぴよ、貼ってみてよ!」
まめぴよ「うん。ふたりとも、どうもありがとう!」
そう言って、まめぴよは、本の新しいページに切り絵を貼りつけました。