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【50日目】100日旅するまめぴよ 「オズの魔法使い-6」エメラルドの都

100日投稿

100日曼荼羅アート 50日目-エメラルドの都

☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
オズの魔法使い
ドロシーと飼い犬のトトは、ある日竜巻に巻き込まれ、家ごとオズの国に飛ばされてしまいました。カンザスの自宅に帰るねがいをきいてもらうため、大魔法使いのオズ大王に会うためエメラルドの都をめざします。それぞれに願いごとを持った、かかし、ブリキの木こり、ライオンと共に旅する物語。
(登場するキャラクターや内容・解釈は、ななのアレンジが結構加わっておりますので、ぜひ原作の『オズの魔法使い』のストーリーも読んで楽しんでみてくださいね!)

【50日目】100日旅するまめぴよ 「オズの魔法使い-6」エメラルドの都

緑の門番

目を覚ますとそこは、エメラルドの都への入り口でした。

まめぴよ「めざしてたわけじゃないのに、エメラルドの都に着いちゃった…。」

緑色の服を着た門番が話しかけてきました。
門番「おや、黄色い身なりのあなた、もしや、あなたはウィンキーの国から?」
まめぴよ「ウィンキーの国?いいえ、わたしは本の外からやってきました。」
門番「なんとなんと!本の外からの旅人か?本の外からとは、久しいですわ!オズ大王にお会いに来なさったか、さぁさぁ、こちらへ。」
まめぴよは、門番に門の中へ手を引かれ連れていかれました。
門番「さてさて、こちらに、名前、出身国、滞在の日付、入国理由をご記入いただきますよ!」

日付?いまはいつ?入国理由は、なんだろう??
まめぴよは、固まりました。
そして、渡された用紙を見て驚きました。
文字が全く読めません。

まめぴよ「すみません、文字が読めなくて……。」
門番「あぁ!そうそう、本の外では、違う文字をお使いでしたかね!よろしい!私が代わりに書きましょう。」
まめぴよ「はい…、ありがとうございます。」
門番「お名前は?」
まめぴよ「まめぴよ、です。」
門番「まめぴよさん、ね、はいはい。え~…、出身国は、本の外、ですな。うんうん。」
まめぴよ「あ、はい……。」
門番「それから最後に、入国理由ね。そりゃぁもう、これしかありませんな!『オズ大王様に会いに』ですわな!アッハッハ!!」
お世話やきの門番は、サラサラと書類の記入を終えてしまいました。

門番「いやぁ、つい数日前に、オズ大王に会いに来た者たちが来たばかりなのに、次は本の外からの旅人が訪ねてくるとは。珍しいことは続くものですわなぁ。」

まめぴよは、門番に「早く早く」と、せかされ、カギのついた緑のメガネをかけさせられました。
門番「エメラルドの都へ入国するには、この緑のメガネをかけることが決まりでございますので。さぁ、中央の道をまっすぐいけば、オズ大王の宮殿に到着しますよ。」
と、ニコニコと門を通されました。

オズの宮殿

エメラルドの都はとてもきらびやかな都でした。

通りの両側には、緑の大理石でできた美しい家が立ち並び、
どの家にもいたるところに、キラキラと輝くエメラルドがちりばめられていました。
そして、家々の窓も、街を歩く人たちの顔も服も、
道で売っているレモネードの色も、雲の色さえも緑色でした。

まめぴよは、オズの宮殿に到着し、すべてが緑色の兵隊に話しかけました。
まめぴよ「こんにちは。」
兵隊「どうも。……黄色い身なりのあなた、ひょっとして、あなたはウィンキーの国から?」
まめぴよ「いいえ、わたしは本の外からやってきました。」
兵隊「本の外??それに、オデコの白い印……!少々お待ちを。」

兵隊は、慌ててお城の中に入っていきました。

しばらくすると、兵隊が戻ってきて、中へ案内してくれました。

兵隊「あなたのオデコの印のことを話したら、お目通りのお許しが出ましたよ。これは非常に珍しことです。」
まめぴよ「このオデコの印、すごいんだ…。」
兵隊「さぁ、なかへ。」

まめぴよ「あの、オズ大王さまとは、ちゃんとお話しできるのでしょうか?いったいどういったお方でなのでしょう?」
兵隊「ついたての向こう側からしかお声をきいたことしたことはありませんが、それはそれは、えらい魔法使いです。なんといってもこの国を作ったお方ですから。」

オズ大王

まめぴよは、オズの部屋に案内され、ひとりで入っていきました。
部屋の中にある、宝石で輝く大きなイスには、誰も座っていません。

オズ「おまえは、ほんとうに本の外からの旅人か?特別な本で証拠をみせよ。」
部屋中におおきな声が響きました。

まめぴよ「はい、こちらの本になります。」
まめぴよは、本を取り出し両手でさしだしました。

オズ「おぉ!まさしく本の外からの旅人!おぬしは”この本の世界”を読んだことがあるのだな?ワシの正体も覚えているのか?」
まめぴよ「はい、過去に『オズの魔法使い』の本を読みました。……あなたは、手品師さん、でしたよね…?」

すると、大きなイスの後ろのカーテンから、ちょびヒゲの緑色の男が、出てきました。
オズ「おぬしも、他の旅人たちと同じく、本の世界から出ることをお望みか?」
まめぴよ「いえ、探しものがあるので、それをお願いに来たわけではないんです。」

オズ「それは、ほんとうか?……そうか、旅を続ける心を持つため、オデコの印を持ちあわせておるのだな。」
まめぴよ「このオデコの印が……?」

悪い魔女

オズ「そのオデコの印は、良い魔女のおまもりの印。2日前に、きみと同じその印を持つ少女が、ワシに、願いを聞いてほしいと訪ねてきた。」
まめぴよ「ドロシーのことですね?」
オズ「そう、その少女と仲間たちだ。」
まめぴよ(……先の日を旅してたはずなのに、いつの間にか、ドロシーよりもあとの日を旅してることになっちゃってるんだ。)

オズ「その少女たちには、西の魔女を倒せば、彼女らの願いを聞いてやると約束した。ウィンキーの国に住む西の魔女は、私をウィンキーの国から追放した恐ろしい魔女なのだ。そやつに逆らえたものは、おらん。」
まめぴよ「そうか、ウィンキーの国は、西の魔女のいる国だったんだんですね。」

オズ「本の世界の旅を続けることを望むのであれば、その印をもって、おぬしも西の魔女の城に向かわねばならない。」
まめぴよ「悪い魔女のもとに、ですか?」
オズ「おぬしには気の毒ではあるが、先のページへ進むには、西の魔女の城にある切り絵が必要なのだ。しかし、魔女に見つかったものは、みんな奴隷にされてしまうのだ。魔女に見つからぬよう切り絵を見つけて、次のページへ進むのだよ。魔女と戦うことは、彼女らに任せておけばよい。」
まめぴよ「西の魔女の城に、切り絵が……。」

オズはため息をついて言いました。
オズ「私のページで旅をやめた旅人も、けっこういてね。早く自分たちの世界に戻りたいと、私を訪ねてきた旅人たちは、みな旅の途中で、本を手放し彼らの世界へ帰っていったよ。……そこの棚を見るといい。」
まめぴよは、オズの指さした先にあるガラス棚に近づきました。

まめぴよの黒い本よりは、少々薄めですが、本が数冊ばかり、
誰の手にも届かないように、ガラス棚に大切にしまってありました。
どれも緑色の本でした。

まめぴよ「誰にも、触れられないようにしてあるのですね。」
オズ「旅人らの本の力に、私たち本の世界の者たちが触れてよいものではないからね。」
まめぴよは、西遊記の中での出来事を思い出しました。その世界では、牛魔王が旅人たちの本を利用し本を征服しようとしていたのでした。
まめぴよは、オズが旅人たちの本を大切に保管していたので、この人は信用できる人だな、と感じました。

オズ「本を旅することを途中でやめることは、悪いことでも、珍しいことでもないのだよ。しかし、一度本を手放せば、もう二度と本を旅することはできないだろう。」
オズは、すこしうつむき、寂しそうな顔をしましたが、
顔をあげて、明るく言いました、
オズ「さぁ、とにかく気をつけてページを進みなさい。これが、次のページへの切り絵だ!」

まめぴよは、西の魔女の城へ向かうのは恐い気がしましたが、
いい魔女のお守りがあるから大丈夫、と自分に言い聞かせ、
オズからもらった切り絵を、新しいページに貼りつけました。

(切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)

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