100日曼荼羅アート 42日目-バラ園
☆現在、まめぴよが迷い込んでいる物語
【星の王子さま】
フランスの作家であり飛空士でもあったサン=テグジュペリによって書かれた物語。
砂漠に不時着した飛空士が、宇宙のどこかの星からやってきた小さな王子さまと出会います。
(登場するキャラクターや内容・解釈は、ななのアレンジも結構加わっておりますので、ぜひ原作の『星の王子さま』のストーリーも読んで楽しんでみてくださいね。わたしは、こちらの翻訳が読みやすくて好きです→【星の王子さま】)
【42日目】100日旅するまめぴよ 「星の王子さま-10」バラ園
バラ園
目を覚ますとそこは、いく本ものバラが咲きほこるバラ園でした。
赤、ピンク、黄色、白、様々な色のバラが輝くように咲いています。
とても良い香りに包まれ、まめぴよは大きく鼻から息を吸い込みました。
すると、うしろから聞き覚えのある声がしました
「会いに来てくれたんだね!」
そのバラ園には、王子さまが居ました。
再会
まめぴよ「よかった!王子さまに、会いたかったんだ!!」
王子さま「きみがそう言ってくれるなんて、うれしいな。」
王子さまは、静かに笑いました。
まめぴよ「前のページで、王子さまの星へ行ったよ。バラさんとお話をしてきたの。」
王子さま「……そうか、彼女にあってきたんだね。」
まめぴよ「たぶん、バラさんには王子さまが必要だと思うから…」
王子さまは、まめぴよの言葉をさえぎり言いました。
王子さま「花には、耳を傾けちゃいけなかったんだ。花は、眺めて香りをかぐためにあるんだよね。彼女は、僕の星を良い香りでいっぱいにしてくれて、僕の心を明るくしてくれた。彼女の言葉にイライラもしたけれど、僕は、彼女が”してくれたこと”で、判断すべきだったんだ。」
まめぴよ「バラさんと…」
王子さま「あのね、ここにある5000も咲いてるバラはさ、とてもいい香りで咲いているけれど、僕のバラとは違うんだ。僕のバラは、たくさんあるなかのひとつじゃなくて、たったひとつの僕のバラだったんだよ。僕が、水をあげたのは、ついたてを立ててあげたのは、話を聞いてあげたのは、あのバラなんだ。」
まめぴよは、王子さまに自分の星へ戻ってバラと話をしてほしい、と伝えたかったのですが、なぜだか、それ以上何も言えませんでした。
心で探す
王子さま「…”探しもの”ってね、心で探さないと見つからないんだよ。」
まめぴよ「心で、探すの?」
王子さま「そう、目には見えないものだから。きみ、探し物があって本の中を旅しているだろう…?きみの特別な本を開いてごらんよ。」
まめぴよは、自分の黒い本を取り出し、ページを開きました。
王子さま「きみが、探しもの見つけてくれたら、僕うれしいよ。」
そして、ハッとして王子さまに言いました。
まめぴよ「それよりも、王子さま!黄色いヘビに会いに行ったりしないでね!お願いだから!」
王子さま「なんで、僕が黄色いヘビに会いに行くことを知っているの?あ、そうか、きみはこの本を読んだことがあるんだよね。」
まめぴよ「王子さまには、そのままで自分の星に帰ってほしいの!バラさんも待っているから!お願い!」
王子さま「…星に帰るには、僕の身体は重たすぎるんだよ。」
王子さま「会いに来てくれて、ありがとう。」
王子さまはそっと、まめぴよの本へ切り絵を置きました。