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【22日目】100日旅するまめぴよ 「西遊記-10」哪吒太子

100日投稿

100日曼荼羅アート 22日目-長春華

☆現在まめぴよが迷い込んでいる物語
【西遊記】
仙石が石卵から生まれた石ザルは、サルの王になる。
石ザルは、仙術を学ぶため仙人にに弟子入りし孫悟空という名を授かります。天界で大暴れし、如来の五本の指が変じた五行山に封じられます。
それから500年。如来は、下界の乱れを案じ”三蔵の真経”を立派な僧に託すことを決め、如来の命を受けた観音菩薩は取経にふさわしい人物、玄奘を見つけ出します。”三蔵の真経”を授かりに行くことから、玄奘は三蔵と名乗り、天竺をめざして西へ旅立ちました。

【21日目】100日旅するまめぴよ 「西遊記-9」哪吒太子(なだたいし)

来客

悟空「牛の兄貴、あけてくれ、あけてくれー」

召し使い「奥さま、ただいま洞門のそとに、火焔山を越すため、芭蕉扇を借りたいという東土から来た孫悟空と申す和尚が来ております。」
羅刹女「こんなときに!なんと折り悪し奴じゃ!芭蕉扇で吹き飛ばし追い返してくれようぞ。」

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

悟空「なにやら、奥が騒がしいようだな。ちょっと様子を見てみるか。」
悟空は、ハエに変身して芭蕉洞の中へ入っていった。

洞窟の通路

まめぴよは、洞窟のいりくんだ通路を必死に走りました。
時折、部屋や通路の入口を見つけますが、ゴゴゴゴゴゴゴと音が鳴って、岩が盛り上がり、入口はふさがれてしまいます。
「どうしよう、このままじゃ捕まって食べられちゃうよ…!」
まめぴよは、必死に走りました。

そして、たどり着いた場所は、最初に落ちた広い洞窟。
牛魔王が、あぐらをかき座っていました。
「やっと戻ってきたか。まったく、待ちくたびれてしまったぞ。」

牛魔王は、たち上がり言いました。
「お前の命ももう終わりだなぁ。」

「それはどうかな!!!」
そこへ、聞き覚えのある声が!

再会

声と共に、悟空が現れました!
まめぴよ「悟空!!」
悟空「まめぴよ、また会ったなぁ!」

悟空「やいやい牛の兄貴よ!まめぴよをどうするつもりだ!」
牛魔王「貴重な旅人の肉を食うてやろうと、それだけのことよ。」
悟空「そんなこと、させるものか!」
そこへ、羅刹女がやってきました。
羅刹女「やいサルめ!ここにおったか!無断で我が洞へ入るとは、なんと無礼な奴!!」
悟空「おぉ、羅刹女の姉上、これは失礼いたした。門が開かれたままだったもので、ご許可いただけたものかと思いましたよ。」
まめぴよ「…さっきのひと!…少年のお母さんは、羅刹女だったのか。」
悟空「まめぴよよ、はやく切り絵を見つけて、次のページに向かえ!」
まめぴよはうなずくと、再び走り出し広い洞窟を出ていきました。

悟空「お前たちの相手は、この孫さまだ!!」
悟空対牛魔王・羅刹女の戦いが始まりました。

魔王の間

洞窟の通路をかけてゆくと、格段に豪華な様子の部屋を見つけました。
「ここに、切り絵ありそうかな…?」
と、その部屋に恐る恐る入ってみました。壁には、大きな武器や甲冑(かっちゅう)が並び、大きな机、大きなイスがなどがあります。その大きさからみて、牛魔王の部屋のようです。

大きな机に目をやると、その上には黄色の本と青い本、2冊の本が置かれていました。
「…自分の黒い本とそっくりだ。」
まめぴよは、その2冊の本をのぞき込みました。

「その本に触れるでないぞ!」
少年が部屋に入ってきました。
まめぴよ「…ひょっとして、この2冊、他の旅人が持っていた本?」
少年「よくわかったな、それらは旅人の手放していった本だ。父上は、特別なの本の力を集め、この『西遊記』を治めるものとなる。」
まめぴよ「そんなことができるの…?」
少年「金角・銀角が紅葫蘆を使ったときは、お前が死ぬかと焦ったが、あのサルめ、おまえを救い出すとは良い仕事をしてくれたものだ。」
まめぴよ「さっきも思ったけれど、どうしてそのことを知っているの…?」
すると少年は、蓮花洞の門で案内をしてくれた少女の姿に変わっていた。
紅孩児「我は、牛魔王と羅刹女の息子、紅孩児。おまえをあざむくことなど、たやすいことだ。」
紅孩児は少年の姿に戻ると、剣を抜きまめぴよに向けた。
紅孩児「あのサルが、父上と母上にしばりあげられていたぞ。おまえを救うものは、もういない。さっさと旅を諦め、本を手放せ。」

 まめぴよよ、こちらをお使いなさい。

どこからともなく語りかける声がして、ふわりと目の前に切り絵が現れました。

 我が名は哪吒太子(なだたいし)。天界より参りしもの。
 悟空のことは我に任せ、安心して先へおすすみを。

その切り絵をつかむと、まめぴよは急いで本を取り出しました。
紅孩児「いかせるものか!!!」

如来の命

悟空は、紅孩児の言っていた通り、牛魔王と羅刹女にしばりあげられていました。
牛魔王「さて、おまえを殺してしまえば、あいつも旅を諦めるだろう。」

哪吒太子「またれよ牛魔王!如来の命により、なんじを打ち取るため、天界より参った!」
牛魔王「なんだと?」
牛魔王は身をひとゆすりして大白牛へと変じると、鉄の角をふるって太子に突いてかかった。
悟空「こやつ、神通なみなみならず、あらゆる狂暴な姿に変じました上は、いかがいたしたものでしょう。」
太子は笑って言いました。
太子「ご心配めされるな。それがしが捕らえてごらんにいれよう。」

太子は「変われ」と唱えると、三面六臂(さんめんろっぴ)のお姿となり火輪児(太子のもつ神具)を取り出し、牛の角にかけ、牛魔王をとらえ真火を吹きつけた。
太子「命がおしくば、悟空を開放し、扇を渡せ。」
羅刹女は、あわててひざまづきました。
「どうぞ我らの命をお助けくださいませ。」

太子「孫行者よ、あの旅人は次へ進める。安心するがよい。」
悟空「まめぴよのことですね、ありがとうございます。師匠にもお伝えしておきます。」
悟空は深々と礼をし、扇を受け取ると、三蔵のもとへ帰りました。

(お花の切り絵はTwitter Instagramにて、今夜UP予定)

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